find us on facebook  Twitter  マシュー&カロンWEB

<< MENU

MK新聞

今号の紙面

2018年(平成30年)7月1日発行 第864号

864号1面
MK新聞をPDFファイルでご覧になれます。
MK新聞平成30年7月1日付864号(13MB)
1面
拝啓 国土交通大臣 石井啓一殿
今こそ、タクシーの未来を決する分水嶺㉒
 人材教育と規制緩和が
 いつの時代も最重要課題
2面
新しい時代の観光と運送のモデル
    ~乗合タクシーで貨客混載~
世間と法律 ~外国人の大量訪日、是か非か~
3面
もっと知りたい!古典芸能
今日のdinnerはプロの味
 ~地どりとじゃがいものパン粉チーズ焼き
              エピス香るソース~
本だけ眺めて暮らしたい<363>
BOOK 「祇園祭 ―その魅力のすべて」
4面
こんな話あんな話 MK勉強会から
第12回MKチャリティカップ
      広がるチャリティの輪
5面
葉根たより19
6面
MKスペシャルデー
安全確保の姿勢が評価
 MK警備より3名が受賞 優良警備員表彰式
7面
フットハットがゆく!<296>
8面
書籍ランキング
TACPO NEWS ボナペティ 出町店・元田中店
ハイアット・リージェンシー 京都に
             新総料理長が就任
9面
海外研修レポート⑤ ~沢山の学びや気づき~
汚染されたコトバが福島の現実を覆っている
10面
7月の運勢
グローバル・ビジネス・レポート <63>
ガーデニング クチナシ
11面
インフォメーション
頑張れ!!京都サンガFC
プレゼントコーナー
12面
MKハートラス会 第9回定期総会開催
  MK Charity Cup
  第13回 MKチャリティカップ



(1面記事より)

拝啓 国土交通大臣 石井 啓一 殿
今こそ、タクシーの未来を決する分水嶺22
人材教育と規制緩和が
いつの時代も最重要課題

エムケイ株式会社 代表取締役社長 青木信明


創業者逝去より一年 改めて関係者に感謝

 昨年6月8日、創業者青木定雄が永眠し1年が経ちました。改めまして生前故人へ親しくいただいた方、叱咤激励いただいた方皆様に御礼申し上げます。今から約60年前となる1960年にわずか10台から始まったMKタクシーが今日全国に約2000台規模のタクシー・バス会社に発展したことは創業者の血のにじむような努力もありながら、妥協を許さぬ父と共にMKの礎を築いていただいたドライバー、役職員ら先輩方の流した汗と脂の賜物であり、MKの取り組みを評価いただいたお客様のお陰であります。
 創業者自身はタクシー経営の第一線からは15年前に退き、私が後継としてバトンを預かったちょうどそのタイミングで規制緩和の流れにのり全国展開を果たしました。それから15年、規模の拡大や低価格を維持するため行政訴訟を行うなど私なりのMKブランドの向上に努め、近年ではインバウンド対応やハイグレード車両導入、トラベルコーディネーター(新卒ハイヤー候補生)の採用強化などの新たな施策を取り入れてきました。そしてドライバー教育に力を入れてきましたが、これからは役員幹部の教育にも力を入れてMKブランドをさらなるステージに高めてまいる所存です。

タクシー業界は代替不可能か

 なぜならタクシーは大きな変革期を迎えており、この変化に対応できなければMKタクシーも淘汰されていくからです。これまでにMK新聞紙上で申し上げてきたとおりインバウンド需要の高まりや国際会議やイベントなどMICE案件の増加によってこれまでにない客層に対応することが必要となり語学や接遇などソフト面に加え、車両といったハード面にも対応が求められます。一方で運輸業全体の人手不足が深刻化しており働き方改革とあいまってこれまで以上に労働環境の改善や所得向上が必要となります。時代の要請に応えるべくタクシー会社にとっては様々な面で投資額が増えることとなるので、従来型のタクシー経営を続けることもひとつの選択肢ですが、早晩行き詰ることとなるでしょう。
 なぜならこれまではタクシー業界が危機に瀕すればタクシー特措法を作ったように国が業界を救ってくれましたが、それは代わりがないからです。いまや海外の配車アプリ企業や、世界的なIT企業や自動車産業が「情報」の宝庫であるタクシーに関心を寄せており、さらにその先にはタクシー会社が必要のないライドシェアや、自動運転技術が待っています。先見性があり資金力も豊富なこれらの新しいプレイヤーがタクシー(というよりもドアトゥドアの最小単位の輸送機関)分野のイニシアチブをとろうとするのであれば、国は既存のタクシー業界とどちらをとるのか、と考えるとおのずと答えが出るのではないでしょうか。

従属しないために人が介在する価値を

 既存のタクシーが従属する存在とならぬためにできることは人が介在するからこその価値を高めていくことしかありません。おもてなし、ホスピタリティといったAIの手が届かないところを具現化していくことが我々の使命であり、生き残る道でもあります。
 人が移動するということはどんな時代にもなくなりませんが、それが自動車を使うのかドローンのように空を飛ぶのか、またその自動車も電気自動車なのかさらに新しい技術が開発されるか、イノベーションは日々起こります。しかしながら人間が行うおもてなしは時代を超えて必要とされ続けることでしょう。なぜ配車アプリ企業が幹部を派遣してMKの教育を受けるか、ここにタクシー会社としての唯一といってよい活路があるのです。車両やシステムは資金があれば何とかなりますが、労務管理はそうではありません。泥臭いと思われることや何百回、何千回と言い続ける根気が大切なことなのです。タクシー会社の本質は車両を持つことではなく人を管理することです。
 原点回帰とも思われる労務管理に立ち返ることが変革期に立つタクシーに求められることなのです。

規制緩和が業界を助ける

 そして変革期において国は「井の中」をある意味で守りたければタクシーの活性化を促すため積極的に規制を緩和していくべきです。
 弊社はこのたび佐川急便様と提携し「京都手ぶら観光」のため空港乗合タクシーで貨客混載を行い関西国際空港と京都の間の手荷物を運ぶ事業を開始しました。貨物業界も人手不足の影響が大きく両者が組むことで京都への観光客も増加すれば一石二鳥にも三鳥にもなるはずです。今は乗合タクシーでしか貨客混載は認められていませんがさらなる緩和をするべきです。
 また従来から申し上げている通り、ハイヤーや貸切タクシーの営業については営業区域の概念を撤廃し、事業者に自由裁量を与え、観光立国を支える役割を果たせるようにしていただきたい。
 創業者が常に「規制を緩和し事業者の創意工夫を活かせるように」と主張し続けてきたことは時代を超えて今まさに必要な訴えであることを痛感しております。