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MK新聞

今号の紙面

2018年(平成30年)9月1日発行 第866号

866号1面
MK新聞をPDFファイルでご覧になれます。
MK新聞平成30年9月1日付866号(9.5MB)
1面
拝啓 国土交通大臣 石井啓一殿
今こそ、タクシーの未来を決する分水嶺㉔
 環境の変化に対応するため
 一層の規制緩和が必要である
2面
MKスカイゲイトシャトル
  予約締切日時変更のお知らせ
書籍ランキング
3面
もっと知りたい!古典芸能
今日のdinnerはプロの味
 ~冷製玉ねぎのスープ ペコロスのフリット~
本だけ眺めて暮らしたい<365>
4面
葉根たより21
タクシーの日 お客様感謝祭を開催
5面
名古屋MK
 「おもてなし」にふさわしいレクサスを導入
MKタクシー協賛
 平成30年秋巡業 大相撲京都場所
こんな話あんな話 MK勉強会から
6面
TACPO NEWS 8月新規提携スタート!
記者が実際に行った
 非公開・初公開の仏像が集まる「延暦寺至宝展」
ニュイ・ブランシュKYOTO 2018
7面
空港定額タクシーエリア拡大!
8面
ペシャワール会・中村哲医師 土木学会技術賞を受賞
9面
世相と法律 ~ガン告知と高僧の自殺~
フットハットがゆく!<298>
私のひとりごと ~笑顔と感謝~
10面
9月の運勢
グローバル・ビジネス・レポート <65>
ガーデニング 彼岸花
11面
インフォメーション
頑張れ!!京都サンガFC
プレゼントコーナー
12面
観光コンシェルジュへの道
 ―第6回特別編― 高卒TCただ今活躍中
第13回MKチャリティカップ まもなく開催!


(1面記事より)

拝啓 国土交通大臣 石井 啓一 殿
今こそ、タクシーの未来を決する分水嶺24
環境の変化に対応するため
一層の規制緩和が必要である

エムケイ株式会社 代表取締役社長 青木信明


固定観念を捨て 変化をキャッチする

 10〜20年先には今ある職業の半分は機械やAIに置き換わって無くなり、65%の子ども達は大学卒業時には今は存在しない職業に就く、と言われています。2013年のオックスフォード大学の研究としてタクシードライバーもコンピューターに置き換え可能な職業としてあげられましたが、わずか5年で自動運転技術は世界中で開発が進み、もはや「可能性がある」段階はとうに過ぎたと誰しも考えています。それだけAI技術の進化は日進月歩であり、これまで技術的にできなかったことやできないと思い込んでいたことが、ふと気付くとできるようになっています。
 人間の思考習慣はおかしなものでできないと思い込むといつまでもできないという前提で物事を考えてしまいます。日常生活のなかでは問題ありませんが、事業活動において思い込みは厳禁です。よく固定観念を捨てなければならないと言われますが、技術的な制限にも言えることですし、法的な制限についても同じことです。訪日外国人の急増を背景に本年1月に改正通訳案内士法が施行され有償ガイドの規制が緩和、民泊に関する法律が整備されました。運輸業界の人手不足を背景に路線バスや一部タクシーで貨物を運ぶことができる貨客混載を認める範囲が広がったこともその一例と言えます。
 環境が変化すればそれにあわせてルールも変わるというシンプルですが重要なことを忘れてはなりません。ここで監督官庁に申し上げたいことは、様々な弊害が出てきてから規制緩和するのではなく状況変化と先を見通して先手先手を打って変化に対応できるようにしていただきたいということです。2020年に向けてますます訪日外国人観光客は増加しますが、ハイヤーなど貸切事業についての規制緩和を一層進めていただきたいと考えます。タクシー・ハイヤー事業者が規制に守られている時代は終わりにしなければ「日本のタクシーが無いから白タクを使う」という事象に対処できません。

貨客混載で互いを補い 社会に利便性を提供

 これまでもMK新聞で私は貨物自動車事業と旅客自動車事業の垣根が徐々になくなってきているということを申し上げました。ドライバーが限られた労働時間のなかで売上の最大化をめざそうとすれば、これまでは実車率の向上か単価の引き上げしかありませんでした。さらに踏み込むとタクシーはタクシー事業という決められた枠のなかでしか創意工夫することができませんでした。貨客混載のような法規制の枠組みを超えた発想で貨物も旅客もお互いの苦手な分野を補えば、まだまだお客様に利便性の高いサービスを提供することができるのではないでしょうか。
 既存の街なかを集配する貨物事業者が動けなくてタクシーの売上が少ない時間帯、たとえば深夜2時〜5時の時間帯にタクシーが貨物の代わりを担えば、夜間に高速道路を使ってトラックが集配中継所に運んだ荷物を、タクシーがさらに目的地まで運びます。午前必着ではなく、どうしても早朝受け取り(例えば工場の始業時間までに)がしたいというニーズに対応します。東京・大阪間を行き来するトラックに夜行バスのようにテーマパークに行きたい旅客が同乗することも物理的な乗車場所の問題等がありますが考えられることではないでしょうか。
 今はニッチな需要だったり荒唐無稽に思えるアイデアであっても技術の発展によってクリアできるようになるかもしれません。限られた人と時間を有効に使って社会全体に利便性の高いサービスを提供することは車を使って事業を行う者の使命であると考えます。

2020年に向けて 脱タクシーを進める

 環境の変化により業態そのものも変化を避けられません。MKグループの創業の原点であるガソリンスタンド事業(エムケイ石油株式会社)はスタンドでの給油を中核事業としていますが、ピーク時に全国6万店あったスタンドは燃費の向上やハイブリッドカーの普及によって現在約3万店に半減しています。MK石油も大型セルフ店へのスクラップアンドビルドをすすめ店舗数を半分に絞るかたわら、スタンドを拠点に自動車の販売買取、整備・車検、保険といった車両のメンテナンスを中心とした、燃料油事業から燃料油外事業へとシフトする「脱石油」をめざしています。
 タクシー事業においてもLPガスで走るタクシー専用車の製造が終了されたため、徐々に一般車両への代替をすすめるなか、自社経営のLPガススタンドが2ヵ所ありますが、そのうち1ヵ所を閉める計画をしています。そしてタクシー専用車両の代替車両としてセレナやノア、ヴォクシー、エスクァイアなどお客様が6名ご乗車いただけるミニバンをタクシーとして導入し、「これまで2台で利用していたものが1台になった」とグループで乗車される方に好評いただいています。
 車だけでなくこれまで何度も申し上げてきたように来たるべき自動運転タクシー普及の時代においても「人を介するからこその価値」を提供できる人材育成は怠たりません。いわば2点間輸送からの「脱タクシー」です。ハイヤー候補生であるトラベルコーディネーター(TC)として大卒採用を強化して3年目、多数の若きドライバーが活躍しておりますし、高卒TCも第一号がようやく観光タクシーにとりかかりました。MKでは年2回英会話ドライバーの8段階のランク試験を行っていますが、いよいよこの秋からは中国語ドライバーのランク試験を導入します。2020年という区切りの年に向けていよいよ正念場であると考えます。
 また、京都MKはじめグループ各社で本年春に運賃改定しお客様にはご負担をおかけしておりますが、当初の目的であったドライバーの所得向上、安全のための労働環境改善につながっておりますことをこの場をお借りして報告いたします。
 今後ともサービス向上に努めてまいりますので、お客様におかれましてはご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。