vol.9 英国 海外研修報告(平成27年6~8月)

MKの海外研修制度

MKでは昨年より海外研修制度を強化し、新制度を開始しました。
平成4年より開始した英国留学制度では、毎年2~5名を1ヵ月間イギリスに語学研修に派遣しておりましたが、新制度ではより各人のレベルに見合った能力向上を図るため、期間や行先を変えた上級・中級・初級の3つのコースを設定し、年3回の派遣、1年におよそ40名を派遣する予定です。
新制度2回目となる今回は、全員が中級コースのイギリス・ボーンマスへ2ヵ月間滞在しました。京都MKハイヤー課の朝倉陽太郎社員、岡本紘明社員、熊倉隆太社員、田中秀明社員、名古屋MKの杉浦勝巳社員の5名が6月27日に出発。去る8月23日、研修を終えて帰国いたしました。

出発式で
出発式で

名古屋MK 杉浦勝巳社員(入社7年目 ※派遣時)

出発直前インタビュー
杉浦勝巳社員

英国留学を志望された理由は?
現在の日常業務は空港送迎、ハイヤー、観光を中心として、簡易なESD(English Speaking Driver:英会話ドライバー)配車もいただいております。
しかし、本来のESDとしての役割にはまだ遠く、最終目標である法人や観光での外国のお客様のアテンドができるためにも、今回の留学制度のチャンスを活かしたいと思い志望いたしました。

出発が近付いてきましたが、今の気持ちは?
私の人生を振り返ると、海外旅行以外の外国との接点は皆目ゼロです。
そんな私にこんなBigなチャンスをいただけたことに、まずは感謝・感激です。
もちろん、それと裏腹に、英語漬けの授業、ホームステイなど日本語ゼロの生活の中に飛び込む不安は計り知れないものがあります。


意気込みを一言
不安は数あれど、及び腰では得るものもなく、留学中はCan-do spirit(成せば成る精神)で臨みます。
英語習得はもちろんのこと、人、土地、文化、習慣etc.日本との違いを知ることで、今後の業務の中で海外からのゲストに対する心からのO-MO-TE-NA-SHIができるドライバーに一歩でも近づけるよう、貪欲に学んでいきたいと思います。


海外研修レポート

いざ出発

今回の海外研修に参加させていただけたことに会社ならびに後押しいただいた上司の方々に心より感謝申し上げます。

海外生活未経験の私にとってスーツケースの重量以上の期待と不安で、心の中はすでにオーバーウェイト状態。
そんな気持ちと裏腹にコリアンエアーの機体は軽やかに中部国際空港からインチョンを経由しロンドンのヒースロー空港へ。
そこからさらに車に揺られ2時間で滞在先のボーンマスへ到着し、都合20時間の旅。
その昔、イギリス艦隊が日本までたどり着けなかった理由が理解できるような気がしました。


素敵なホストファミリー

疲れがピークに達する中、ホームステイ先に到着。
いよいよ日本語のない生活が始まるという不安の中、出迎えていただいたジェフとルーシーご夫婦。
ひと目見ただけでその温かさが伝わり、夜遅くにもかかわらずお食事をご用意いただきました。
ジェフは元イギリス空軍のメカニック、ルーシーはロシア人で、2人は旅先で出会い恋に落ちた話など、私にもわかりやすい英語で語りかけていただき、初日よりお二人の息子として溶け込むことができました。

ジェフ・ルーシーご夫妻とホストメート
ジェフ・ルーシーご夫妻とホストメート

最初は私だけだった我が家もトルコ人姉弟を筆頭に総勢6名のにぎやかな大家族となりました。
私を除きみんな現役の学生で、私はむしろ父親的存在。
言葉の壁を越えて意思の疎通を図るために最初はできるだけみんなと時間を共有し、夕食後の散歩、庭や公園でサッカーやバレーボールなど笑いありハプニングありと共感する中で、やがて簡単な言葉だけでも相手の心とわかり合えて、ここではまさに活きた勉強の場であったと感じました。


ボーンマスという街

美しいボーンマスビーチ
美しいボーンマスビーチ

この街はイギリス有数の避暑地で、私の過ごした夏でも日中の気温は20℃前後。朝晩は寒いくらいで、汗をかいた記憶はほとんどありません。
自然も豊かで、我が家には鳥やリス、ときにはキツネまでもが庭に遊びに来ました。
また、学校の近くには果てしなく続く美しいビーチがあり、授業で知ったのですが、もし100年ほど前この海岸にいたら、かの有名なタイタニック号が隣町のサウサンプトンをニューヨークに向け出港する、沈む前の雄姿を目にすることができたそうです。


ETCカレッジ

ヨーロッパの学生はほとんどの国が6月末より3ヵ月のサマーホリデー(うらやましい…)に入るため、私たちの入学もそれと重なり、新入生でごった返していました。
初日にレベル分けの試験を受け、午後からそれぞれのクラスで授業がスタート。
いざ始まると、最初は先生の話すスピードについていけず最初の2週間は完全に“落ちこぼれ生徒”でしたが、持参したICレコーダーで授業を録音し、毎晩帰ってから聞き直すことでリスニング力とともに理解度もあがり、なんとか“落ちこぼれない生徒”にまで這い上がることができました。

ディック先生とクラスメート
ディック先生とクラスメート

私のクラスにはドイツ・フランスをはじめ10ヵ国以上の生徒が集まり、授業は2コマ(90分×2)で、1限目はアンドリュー先生。
元英国王室内で幼少の頃のウィリアム王子たちの教育を担当されていたという折り紙つきの方で、リスニング・リーディング・イディオム・ディクテーションなどが中心。
2限目はケンブリッジ大学卒のディック先生。
さすがは世界一流大学出だけあって教え方も超一流で、毎回テキストの1テーマを用い、その中で英国の文化・習慣を伝えるとともに、生徒それぞれの国柄をも引き出すことで世界のギャップを理解させ、与えた課題には必ずチームごとにディスカッションさせ、言葉だけではない生徒の創造性をも引き出させる手法など、笑いあり感動あり。
クラス全員が先生を愛し、私自身にはレベルの高いクラスでしたが、毎日学校へ行くのが楽しみな素敵なクラスでした。


休日の旅

週末も見聞のため、できるだけ出かけることを心がけ、身近なところではレンタサイクル・レンタカーを借りての小旅行から、ロンドン・ドイツ・フランスへの本格旅行へ。

特に印象的であったのが、京都MKの皆さんと出かけたフランスの旅でした。
憧れのモンサンミッシェルへはパリからバスで片道5時間、近づくにつれ車窓からあの美しいシルエットが目に飛び込むと感動もひとしお。
パリではベルサイユ宮殿・凱旋門・エッフェル塔と最後に訪れたオルセー美術館では印象派の作品を中心としてマネ・モネ・ルノワール・ドガ・ゴッホetc.
有名な作品の数々を鑑賞することで芸術の都パリを体感できました。

憧れのモンサンミッシェル、田中社員・岡本社員と
憧れのモンサンミッシェル、田中社員・岡本社員と

あとがき

研修を終え感じたことは、
1.英語というツール1つでこれだけ多くの国々の方と出会い、ともに感動しあえることができ、加速度的にコミュニケーションが広がる素晴らしい言葉であること
2.たとえ言葉がわからずとも、懸命に相手の心を読めばおのずとわかり合え、これはサービス業の原点でもあること


今回の留学で培った貴重な体験を一人でも多くの社員に伝えていくとともに、大切なお客様にも少しでも多くご満足いただけますよう、日本の、そして“MKのおもてなし”として、未来へつなぐ日々の業務の中で生かしてまいります。


MK新聞平成27年8月1日号、平成28年1月1日号を再構成したものです。掲載されている情報は掲載時のものです。
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