心をくだくと、心が動く

【笑える話】足が…ない!

京都エムケイ 2005年入社 

ある夏の蒸し暑い熱帯夜の出来事でした。

京都駅の近くでおばあさんを1名お乗せして、行き先は朽木村。

暗い夜道ですからすこしでも明るくと、色々と世間話をしながら車を進めました。

聞くとおばあさん、村に帰るのは1年ぶりとのこと。

 

朽木村への長い山道を1台ぽつりと走るタクシー。

間を持て余して、ふと後ろを振り返ってみると、

おばあさんの足元には草履がきちんと揃えて置いてありました。

しかし、そこにあるはずの足が、ないのです。

ぞぉ~っと背筋が凍りつくのを堪えながら、もう一度後ろに目をやりました。

やっぱり足はありません。

 

明かりといえば、この車のヘッドライトだけ…。

考えてみると、1年ぶりに帰るというのに、

こんな真夜中にお年寄りがたった一人きりで帰るなんて…。

そういえば、今日はお盆の13日…。

私は叫びたくなる気持ちを抑えて、必死でハンドルを握りしめました。

 

 

やがて村に入り、おばあさんの指示どおり、右に左に曲がり、小さな民家の前に車を停めました。

私は怖くて、後ろが見れません。

後ろを見たら、“ただ濡れたシートだけが…”なんて想像したところでおばあちゃんの声、

「いくらかいね、料金は?」

おばあさん財布からお金を取り出そうとされてます。

冷や汗をかき、震える手でお金をいただくと…

…次の瞬間!!

 

…揃えた草履に向かって2本の足がにゅーっと出てきたのです。

 

 

…おばあさんはシートの上で正座しているだけだったのでした…。

おしまい。

【笑える話】足が…ない!, 4.2 out of 5 based on 34 ratings

このエピソードを評価する!

loading...

評価方法:点数に対応したハートをクリックしてください。

  • トップへ
  • エピソードランキング
  • 新着エピソード一覧
  • 京都採用情報はこちら
  • MK採用情報はこちら

ページ上部へ戻る