心をくだくと、心が動く

【心温まる話】旅立ちの朝に…

滋賀エムケイ 2011年入社

深々と降っていた雪も止んだ午前10時頃。予約のお客様のご自宅にお迎えにあがりました。

少し早い目に到着してインターホンを押そうとしたとき、中からお母様が出てこられました。

「あっ、MKさん。ちょっと待ってね。」

そして大きな声で、

「○○さ~ん。MKさん来たよ~!早くしなさ~い。」と家の中の娘さんに呼びかけられました。

 

 

しばらくして、娘様が玄関から出てこられました。

お母様が再度「早くしなさい!」と言われ、

応酬するように、娘様は「わかってるわ~!」と

少し強い口調で言葉を返されました。

 

 

ドアサービスを終え、見送るお母様に「お供させていただきます。」と挨拶をし、

私はささっと運転席に乗り込みました。

続けて娘様に行先を確認するため、「どちらまででしょうか?」と問いかけたのですが、

なかなかお返事がありません…。

予約時に行先を伺っていたので、「A駅でよろしいでしょうか?」と再度お声掛けすると

「…ハイ。」と小さな声が返ってきました。

私はそろっとブレーキペダルから足を離しました。

 

と同時に、娘様が泣き崩れました。

あまりの出来事に私は咄嗟にブレーキを掛けましたが、

「早く出してください…」とのご指示があり、再度、車を進めました。

 

しばらくして、落ち着かれた娘様は泣き崩れた理由を教えてくださいました。

 

「実は、結婚するために、今日滋賀を離れて東京に行くんです…。

本当は寂しいんだけれど、それを感じてほしくなかったので、素っ気なくしてしまった…。

滋賀という街に別れを告げるのもさみしい。

結婚することが決まってからこの街が好きだったんだと改めて気付いた。」

 

 

A駅に到着した際に、同じ滋賀県民として、何かお役に立ちたいと思い、一言お伝えしました。

「お客様、新幹線は普段なら滋賀付近は高速走行するのですが、

今日は雪の影響で、〝ゆっくり〟走行すると思います。ご自宅方面をしっかりご覧になってください。

そして、今後こちらに来られた際は、駅前にMKの乗り場もできましたので、ぜひお使いください。

お待ちしております。」

 

私はぺこりと頭を下げ、お客様を見送りました。

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